

# 18 – SAP コンピューティングリソースのコスト効率を評価する
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 **SAP ワークロード用のコンピューティングおよびストレージオプションはどのように評価すればよいでしょうか。** SAP を AWS に実装または移行する場合は、コスト目標を達成できるように、SAP ワークロードに対してコスト効率の良い EC2 インスタンスとストレージソリューションを選ぶ必要があります。 

[\[See the AWS documentation website for more details\]](http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/wellarchitected/latest/sap-lens/design-principle-18.html)

# ベストプラクティス 18.1 - Amazon EC2 の利用可能な支払いおよび契約オプションを理解する
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オンデマンド料金に比べて大幅な割引となるリザーブドインスタンスと Savings Plans の使用を検討します。1 年契約と 3 年契約を、全額前払い、一部前払い、前払いなしの 3 つの支払いオプションで利用できます。

 **提案 18.1.1 – 料金モデル間の損益分岐点を理解する** 

 [リザーブドインスタンス](https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/reserved-instances-types.html) には、スタンダードリザーブドインスタンス (オンデマンド料金の最大 72% 引き) とコンバーティブルリザーブドインスタンス (オンデマンド料金の最大 54% 引き) があります。 [Savings Plans](https://docs.aws.amazon.com/savingsplans/latest/userguide/what-is-savings-plans.html#plan-types) には、Compute Savings Plans (オンデマンド料金の最大 66% 引き) と EC2 Instance Savings Plans (オンデマンド料金の最大 72% 引き) があります。 

 Amazon EC2 オンデマンドの時間料金と比べてどれだけの割引になるかは、次の要因によって決まります。 
+ 契約期間
+ 支払いオプション
+ リザーブドインスタンスまたは Savings Plan の種類
+ インスタンスファミリー

 メモリ最適化インスタンスファミリー (例えば、 `X1` と `X1e` ) では契約での割引率が高いため、SAP、特に SAP HANA ワークロードのために料金オプションを理解することが重要です。 

AWS 料金計算ツール内のアドバンストオプションを使って損益分岐点を特定します。この計算ツールで前提となっている条件を認識する必要があります。わかりやすく説明するため、各インスタンスファミリーについて、リザーブドインスタンスまたは Savings Plan を使用した場合の TCO がオンデマンドを使用した場合の TCO を下回るポイントを次のような式で特定する例を考えてみましょう。

 *(契約の実質的時間料金 / オンデマンドの時間料金) \$1 730 時間* 

 各 [RI 契約期間と種類](https://aws.amazon.com/ec2/pricing/reserved-instances/pricing/) および各 [Savings Plan 契約期間と種類](https://aws.amazon.com/savingsplans/pricing/) の実質的時間料金を参照します。異なる損益分岐点をわかりやすく示した以下の例を比較してください。 

 *例 1: バージニア北部 (us-east-1) の M5 ファミリーの場合、3 年契約で前払いなしのスタンダードリザーブドインスタンスまたは EC2 Savings Plan の方が TCO が低くなるポイントは、月間 315 時間 (月曜から金曜まで、1 日最大 16 時間) です。* 

 *例 2: バージニア北部 (us-east-1) の X1 インスタンスファミリーの場合、3 年契約で前払いなしのスタンダードリザーブドインスタンスまたは EC2 Savings Plan の方が TCO が低くなるポイントは、月間 235 時間 (月曜から金曜まで、1 日最大 12 時間) です。* 

 その際、 [コスト管理](https://aws.amazon.com/aws-cost-management/) に関する総合的なガイダンスと Well-Architected フレームワークの [コスト最適化の柱](https://docs.aws.amazon.com/wellarchitected/latest/cost-optimization-pillar/welcome.html) を参考にしてください。次の [SAP on AWS Pricing Guide (SAP on AWS 料金ガイド)](https://docs.aws.amazon.com/sap/latest/general/sap-on-aws-pricing-guide.html) にも AWS で実行する SAP ワークロードについてのガイダンスがあります。コストを分析する際、AWS のすべての料金 (AWS 中国リージョンを除く) が米ドル (USD) で表示されていることに注意してください。ただし、支払い時に別の通貨を選択することができます。 [AWS では現在、どの通貨がサポートされていますか?](https://aws.amazon.com/premiumsupport/knowledge-center/supported-aws-currencies/) .
+  AWS ドキュメント: [Savings Plans - Compute Savings Plans and Reserved Instances (Savings Plans - Compute Savings Plans とリザーブドインスタンス)](https://docs.aws.amazon.com/savingsplans/latest/userguide/what-is-savings-plans.html#sp-ris) 
+  AWS ドキュメント: [Savings Plans - Plan Types (Savings Plans - プランの種類)](https://docs.aws.amazon.com/savingsplans/latest/userguide/what-is-savings-plans.html#plan-types) 
+  AWS ドキュメント: [リザーブドインスタンスのタイプ](https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/reserved-instances-types.html) 

 **提案 18.1.2 – SAP に関連する各料金モデルの検討事項を理解する** 

 リザーブドインスタンスと Savings Plans には、時間料金の割引の他にも検討すべきメリットがあります。AWS ドキュメントの [Comparing Savings Plans to RIs table (Savings Plans と RI の比較表)](https://docs.aws.amazon.com/savingsplans/latest/userguide/what-is-savings-plans.html#sp-ris) では、リザーブドインスタンスと Savings Plans を比較しています。 

 [ゾーンリザーブドインスタンス](https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/reserved-instances-scope.html) を使用すると、特定のアベイラビリティーゾーン内でキャパシティ予約が可能になります。Savings Plans はキャパシティ予約を提供していませんが、 [オンデマンドキャパシティ予約](https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/ec2-capacity-reservations.html) と組み合わせることでゾーンリザーブドインスタンスと同じ機能が提供できます。[信頼性]: [ベストプラクティス 10.2 - 可用性および容量要件に適したアーキテクチャを選択する](best-practice-10-2.md) で容量戦略の詳細を確認してください。 

 [Amazon EC2 スポットインスタンス](https://aws.amazon.com/ec2/spot) を使用すると、AWS クラウド上の未使用の EC2 容量を利用できます。スポットインスタンスは、オンデマンドインスタンスの料金に比べて最大 90% の割引価格で利用できます。AWS が容量を必要とする場合、スポットインスタンスは 2 分前までの通知をもって AWS により解放される場合があります。そのため、スポットインスタンスは一般に SAP ワークロードの実行には適していません。 

 そして [オンデマンドインスタンス](https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/ec2-on-demand-instances.html) を使用する場合は、SAP システムの開始がアプリケーションのパフォーマンスに及ぼす影響に加えて、SAP システムとその基礎にある EC2 インスタンスの停止と開始が運用に及ぼすその他の影響を、必要な運用時間に基づいて検討する必要があります。 

 **提案 18.1.3 – リザーブドインスタンスと Savings Plans 契約の一括請求と共有に関するエンタープライズ戦略を評価する** 

 リザーブドインスタンスと Savings Plans は、 [一括請求](https://docs.aws.amazon.com/awsaccountbilling/latest/aboutv2/consolidated-billing.html) を利用すると AWS 組織の全アカウントでの使用に適用されます。組織の管理アカウントは、管理アカウントを含めた組織内の任意のアカウントに対し、リザーブドインスタンス割引と Savings Plans 割引を無効にすることができます。つまり、リザーブドインスタンスと Savings Plans の割引は、割引が無効になっているアカウントとは共有されません。リザーブドインスタンスと Savings Plans の割引をあるアカウントと共有するためには、両方のアカウントで割引共有が有効になっている必要があります。この設定は永続的ではなく、いつでも変更できます。 
+  AWS ドキュメント: [AWS Organizations の一括請求 (コンソリデーティッドビリング)](https://docs.aws.amazon.com/awsaccountbilling/latest/aboutv2/consolidated-billing.html) 
+  AWS ドキュメント: [リザーブドインスタンスと Savings Plans の割引共有の無効化](https://docs.aws.amazon.com/awsaccountbilling/latest/aboutv2/ri-turn-off.html) 

 契約の共有戦略を決定する際、組織で採用している全体的な [AWS アカウント戦略](https://docs.aws.amazon.com/whitepapers/latest/organizing-your-aws-environment/organizing-your-aws-environment.html) が重要な要因となります。SAP ワークロードが専用の AWS アカウントで実行されているのか、AWS にホストされている他のワークロードと一緒に実行されているのかも考慮に入れる必要があります。リザーブドインスタンスと Savings Plans の割引が組織の一括請求にどのように適用されているかを理解するには、次のドキュメントを参照してください。 
+  AWS ドキュメント: [一括請求について](https://docs.aws.amazon.com/awsaccountbilling/latest/aboutv2/con-bill-blended-rates.html#Instance_Reservations) 

 SAP Note: [1656250 - SAP on AWS: Support prerequisites (サポートの前提条件)](https://launchpad.support.sap.com/#/notes/1656250) [SAP ポータルへのアクセス権が必要] に詳しく記載されているとおり、SAP on AWS に関するサポートは、料金ベースの [AWS サポート契約](https://aws.amazon.com/premiumsupport/) (ビジネスサポート、エンタープライズサポートなど) を結んだ場合のみ提供されます。コストと要件に基づいて適切なサポートプランを特定してください。 
+  AWS ドキュメント: [AWS サポートのプラン比較](https://aws.amazon.com/premiumsupport/plans/) 

AWS が組織内の各メンバーアカウントに対して個別にサポート料金を計算することに注意してください。

# ベストプラクティス 18.2 – EC2 インスタンスの選択における主要な検討事項としてコストを使用する
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 ワークロードに適した SAP 認定 EC2 インスタンスを選択することで、コストを最適化できます。各システムを詳細に分析し、できる限りデータ駆動型の決定を下します。一般的なガイダンスについては、Well-Architected Framework の [コスト最適化の柱 - 費用対効果の高いリソース](https://docs.aws.amazon.com/wellarchitected/latest/framework/a-cost-effective-resources.html)をご覧ください。

 **提案 18.2.1 – リージョンで利用可能な最新世代のインスタンスを選択する** 

 最新世代の Amazon EC2 インスタンスは、より低いコストでより優れたパフォーマンスを提供することが多いため、利用可能でデプロイシナリオに対して認定されている場合は最新世代を使用するようにしてください。 
+  AWS ドキュメント: [SAP 向け Amazon EC2 インスタンスタイプ](https://aws.amazon.com/sap/instance-types/) 
+  AWS ドキュメント: [利用可能なリージョン](https://aws.amazon.com/sap/instance-types/#region-availability) 

**注記**  
一部の Amazon EC2 インスタンスファミリー (例えば `X1` およびハイメモリ) は、リージョン内の一部のアベイラビリティーゾーンで利用できない場合があります。計画の際は、SAP ワークロードに必要なインスタンスタイプがターゲットのアベイラビリティーゾーンで利用可能であることを確認してください。

 **提案 18.2.2 – コストとパフォーマンス要件のバランスを取る** 

 SAP に対応した Amazon EC2 インスタンスファミリーで提供されるパフォーマンスは、 [SAPS](https://www.sap.com/about/benchmark/measuring.html#:~:text=SAP%20Application%20Performance%20Standard%20(SAPS)%20is%20a%20hardware%2Dindependent,order%20line%20items%20per%20hour.)を測定単位とします。各インスタンスファミリーを、自身のパフォーマンス要件に従って評価する必要があります。SAPS あたりのコストと GiB あたりのコストの比率を理解することが推奨されます。

[\[See the AWS documentation website for more details\]](http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/wellarchitected/latest/sap-lens/best-practice-18-2.html)

 ワークロードが [SAPS](https://www.sap.com/about/benchmark/measuring.html#:~:text=SAP%20Application%20Performance%20Standard%20(SAPS)%20is%20a%20hardware%2Dindependent,order%20line%20items%20per%20hour.) (CPU) よりメモリの方を多く必要とする場合は、GiB メモリあたりのコストが最も低いインスタンスファミリーを選択するのが得策です。コンポーネントがメモリより SAPS (CPU) の方を多く必要とする場合は、SAPS あたりのコストが最も低いインスタンスファミリーを選択します。

AMD プロセッサを搭載した SAP 認定インスタンスファミリーは、同等の Intel プロセッサ搭載 EC2 に比べてコストが 10% 低いのが普通です。例えば、同じパフォーマンス KPI でも `C5a` のコストは `C5` に比べて 10% 低くなります。

 非本番稼働 SAP HANA ワークロードの場合は、次に記載されている要件を満たしたインスタンスファミリーの使用を検討してください。SAP Note: [2271345 - Cost-Optimized SAP HANA Hardware for Non-Production Usage (非本番稼働環境に適したコスト最適化 SAP HANA ハードウェア)](https://launchpad.support.sap.com/#/notes/2271345) [SAP ポータルへのアクセス権が必要]。 

 **提案 18.2.3 – 成長プロファイルとピーク容量要件の予測可能性を確認する** 

AWS にある既存の SAP 環境や同種の移行であれば、グリーンフィールド実装や異種の移行に比べて成長や使用状況のパターンが予測しやすい傾向にあります。

成長に関する履歴データがないシステムの場合は、コスト面で利点があり、中短期的な成長に対応できる EC2 インスタンスサイズを検討する必要があります。要件の変化に合わせてインスタンスサイズをスケールできるよう、計画を立てます。アーキテクチャの設計に、リソース消費量の変化に応じて異なる EC2 インスタンスファミリー間を移動できるような柔軟性を持たせる必要があります。

同様に、ピーク容量の変化が考慮されていることを確認します。

SAP HANA 環境をサイジングするときは、データベースのサイズだけでなく作業メモリの要件も考慮に入れてください。SAP HANA サイジングのレポートおよびツールを参照してサイズと使用状況を推定します。

 **提案 18.2.4 – インスタンス契約の柔軟性を検討する** 

 契約期間中にコンポーネント (例えば、SAP HANA データベース) のスケールアップが必要になった場合、それが別のインスタンスファミリーへの移行につながるかどうかを評価します。これは、料金モデルの選択に関係します。 
+  AWS ドキュメント: [Amazon EC2 インスタンスタイプ](https://aws.amazon.com/ec2/instance-types/) 

# ベストプラクティス 18.3 – ライセンス形態の影響と最適化オプションを評価する
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SAP ワークロードを AWS に移行させる際、SAP ワークロードで必要なソフトウェアのライセンスに関連して商業的影響が生じることがあります。このような影響と利用可能なオプションを理解する必要があります。

 **提案 18.3.1 – ソフトウェアライセンスに対する CPU とメモリの影響を理解する** 

 SAP 向けの [Amazon EC2 インスタンスタイプ](https://aws.amazon.com/sap/instance-types/) で使用できる vCPU とメモリの各組み合わせを評価します。 
+  SAP ドキュメント: [SAP Components licensed by vCPU or Memory (vCPU またはメモリ別の SAP コンポーネントライセンス)](https://www.sap.com/documents/2015/05/849f654b-277c-0010-82c7-eda71af511fa.html) 
+  SAP ドキュメント: [SAP HANA Allocated Memory Pools and Allocation Limits (SAP HANA 割り当てられたメモリプールと割り当て制限)](https://help.sap.com/viewer/6b94445c94ae495c83a19646e7c3fd56/2.0.05/en-US/bd43f1c0bb571014bf5acf22f379fd3d.html) 

 Oracle ベースの環境については、以下を確認してください。 
+  [Oracle License Considerations, Licensing Oracle Software in the Cloud Computing Environment (Oracle ライセンスの検討事項、クラウドコンピューティング環境における Oracle ソフトウェアのライセンス)](http://www.oracle.com/us/corporate/pricing/cloud-licensing-070579.pdf) 
+  次に記載されている Oracle プレミアムサポート要件。SAP Note: [2069760 - Oracle Linux 7.x SAP Installation and Upgrade (Oracle Linux 7.x SAP のインストールとアップグレード)](https://launchpad.support.sap.com/#/notes/2069760) [SAP ポータルへのアクセス権が必要] 

 Microsoft Windows および SQL Server 環境については、以下を確認してください。 
+  AWS ドキュメント: [AWS での Microsoft ライセンス](https://aws.amazon.com/windows/resources/licensing/) 
+  SAP Note: [2139358 - Effect of changes in licensing terms of SQL Server (SQL Server のライセンス条件の変化が及ぼす影響)](https://launchpad.support.sap.com/#/notes/2139358) [SAP ポータルへのアクセス権が必要] 

 IBM Db2 環境については、以下を確認してください。 
+  [対象パブリック・クラウドにおける IBM BYOSL ポリシー](https://www.ibm.com/software/passportadvantage/eligible_public_cloud_BYOSL_policy.html) 
+  AWS ドキュメント: [Track IBM license usage with AWS License Manager (AWS License Manager で IBM ライセンスの使用状況を追跡する)](https://aws.amazon.com/blogs/mt/track-ibm-license-usage-with-aws-license-manager/) 

 CPU またはメモリ別にライセンスされている ISV およびサードパーティー製品への影響を理解します。 
+  ライセンスコストの最適化に [CPU オプションの最適化](https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/instance-optimize-cpu.html) 機能を使用することを考える 
+  ソフトウェアライセンスと関連コストの管理に [AWS License Manager](https://docs.aws.amazon.com/license-manager/latest/userguide/license-manager.html) を使用することを考える 
+  AWS ドキュメント: [Amazon EC2 インスタンスタイプ別の物理コア数](https://aws.amazon.com/ec2/physicalcores/) 

 **提案 18.3.2 – オペレーティングシステムの購入オプションを理解する** 

 SAP をサポートしている各オペレーティングシステムについて、複数の購入オプションが用意されています。 

1. Amazon EC2 で提供されるライセンス

1. AWS Marketplace で提供されるライセンス

1. Bring-Your-Own-License (BYOL)

 オプションの中には、一部のオペレーティングシステムで利用できないものもあります。要件とライセンス契約を評価し、どのオプションのコスト効率が最も良いかを特定する必要があります。以下のオペレーティングシステムのコストを Amazon EC2 コストの一部として含めることができます。 
+ Windows Server
+ Red Hat Enterprise Linux
+ SUSE Linux Enterprise Server (SLES)

 以下のオペレーティングシステムは、AWS Marketplace を介して購入できます。 
+ Red Hat Enterprise Linux for SAP (Red Hat Enterprise Linux ベースの EC2 コストに基づく)
+ SUSE Linux Enterprise Server for SAP (Amazon Linux ベースの EC2 コストに基づく)

 以下のオペレーティングシステムには Bring-Your-Own-License (BYOL) を使用します。 
+ Windows Server
+ Red Hat Enterprise Linux1
+ SUSE Linux Enterprise Server (SLES)
+ Red Hat Enterprise Linux (RHEL)2
+ SUSE Linux Enterprise Server (SLES)2
+  Oracle Enterprise Linux (Oracle Premium Support の要件については、SAP Note: [2069760 - Oracle Linux 7.x SAP Installation and Upgrade (Oracle Linux 7.x SAP のインストールとアップグレード)](https://launchpad.support.sap.com/#/notes/2069760) を参照) [SAP ポータルへのアクセス権が必要] 

1 SAP は Red Hat Enterprise Linux 8 以降、SAP ワークロードで 標準の RHEL をサポートしていないため、SAP Note: [2871484 - SAP supported variants of Red Hat Enterprise Linux (SAP 対応の Red Hat Enterprise Linux バリアント)](https://launchpad.support.sap.com/#/notes/0002871484) [SAP ポータルへのアクセス権が必要] を検討します。

2 これらの製品は、サポート期間が長いため、アップグレードにかかる運用コストを削減できる可能性があります。詳細については、SUSE ドキュメント: [SUSE Enterprise Support Policy (SUSE エンタープライズサポートポリシー)](https://www.suse.com/support/policy-products/) と Red Hat ドキュメント: [Red Hat Enterprise サポートポリシー](https://access.redhat.com/support/policy/updates/errata/#Long_Support) をご覧ください。

 **提案 18.3.3 – ライセンスの制限を緩和するために Amazon EC2 Dedicated Hosts の使用を検討する** 

 Amazon EC2 の Dedicated Hosts では、完全に専用であるハードウェアにアクセスできます。専用のインフラストラクチャで [独自のライセンスソフトウェアを](https://aws.amazon.com/windows/resources/licensing/#Bring_existing_licenses_to_Dedicated_Hosts) 使用することができます。Amazon EC2 Dedicated Hosts は、Windows Server および SQL Server ライセンスなどのソフトウェアライセンスの管理に便利な [AWS License Manager](https://aws.amazon.com/license-manager/) と統合することができます。 

 **提案 18.3.4 – ギガバイトあたり、またはコアあたりのライセンスモデルから離れることのコストメリットを評価する** 

クラウドへの移行の一環として、SAP Runtime データベースのライセンスモデルを使用することを検討してください。

SAP は、SAP HANA、SAP ASE、サードパーティーデータベースを Runtime データベースのライセンスモデルに基づいてライセンシングする機能を提供しています。SAP からライセンスが付与された Runtime データベースは、SAP からライセンスが付与されたソフトウェアと SAP 指定ユーザーのみをサポートします。SAP の Runtime データベースは、SAP アプリケーションバリュー (SAV) としてライセンスが付与され、その額は SAP ソフトウェア料金の一定の割合として設定されます。

Runtime ライセンスはメモリのギガバイト数や CPU のコア数に基づいて計算されず、SAP ライセンス契約の対象となるすべての環境に適用されるため、特に複数の非本番稼働システムを持つ場合にはギガバイト単位またはコア単位のライセンスモデルよりコスト上のメリットがあります。

 SAP ライセンス契約の枠内で既に SAP HANA Database Runtime ライセンスの使用権が付与されている場合は、SAP HANA を基礎のデータベースとして使用できない SAP コンポーネントに対して SAP ASE Database Runtime ライセンスを使用する追加的な権利があるかどうか、またはそのコンポーネントに対して SAP HANA を使用した場合のインフラストラクチャコストを削減できないかどうかを特定する必要があります。 
+  SAP ドキュメント: [SAP Licensing Guide (SAP ライセンスガイド)](https://www.sap.com/documents/2015/05/849f654b-277c-0010-82c7-eda71af511fa.html) を参照するか、SAP アカウントチームにご相談ください。 

# ベストプラクティス 18.4 – 各ストレージオプションがコストに与える影響を必要な属性に基づいて評価する
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SAP システムのホスト、アーカイブ、安全確保に、オブジェクトストレージ、ファイルストレージ、ブロックストレージサービスのどれを使うかを決定します。コストが低く俊敏性が高いストレージを設計します。

 **提案 18.4.1 – ワークロードの I/O およびスループットの要件に合わせて最もコスト効率良く設計できる方法を評価する** 

 ほとんどの SAP 要件では、EBS ボリュームとしてソリッドステートディスク (SSD) が推奨されています。コスト効率の良い選択を行うために、多くの SAP ワークロードに適している汎用 Amazon EBS タイプから始めることをお勧めします。その後、CloudWatch のメトリクスとアプリケーション/データベースモニタリングを使って使用状況を確認します。より高い I/O またはスループットが必要な場合は、プロビジョンド IOPS Amazon EBS タイプを使用すればニーズを満たすことができます。 
+  AWS ドキュメント: [Amazon EBS ボリュームのタイプ](https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/ebs-volume-types.html) 

 コスト面とパフォーマンス面の検討事項を考慮するため、SAP HANA データおよびログボリュームに使用するストレージ設定は、SAP ストレージ KPI を満たす必要があります。以下のドキュメントで概説されているストレージレイアウトは、SAP TDI ガイドラインに沿ってテストされたものです: [SAP HANA Tailored Data Center Integration (SAP HANA に合わせたデータセンター統合)](https://www.sap.com/documents/2016/05/e8705aae-717c-0010-82c7-eda71af511fa.html) 
+  AWS ドキュメント: [Storage Configuration for SAP HANA (SAP HANA のストレージ設定)](https://docs.aws.amazon.com/sap/latest/sap-hana/hana-ops-storage-config.html) 

 **提案 18.4.2 – ストレージのサイズと設定の動的な変化を計画する** 

データ使用量または IOPS 要件に従ってストレージを適切にサイジングすることでストレージコストを最適化します。

 必要に応じてボリュームサイズを動的に拡張します。アプリケーションのアップグレードなど、高いパフォーマンスが必要なアクティビティの実行中にボリュームタイプを変更するオプションを評価してください。 
+  AWS ドキュメント: [EBS ボリュームへの変更のリクエスト](https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/requesting-ebs-volume-modifications.html) 

 コストを確実に制御できるように、孤立したボリュームや使用されていないボリュームを定期的に確認します。 
+  AWS ドキュメント: [Amazon EBS ボリュームまたはスナップショット情報を一覧表示する](https://aws.amazon.com/premiumsupport/knowledge-center/ebs-volume-snapshot-ec2-instance/) 

 **提案 18.4.3 – オブジェクトストレージのコストメリットを評価する** 

 SAP システムのコアデータは、Amazon EBS 上のデータベースの中にあります。Amazon S3 は、バックアップやアーカイブなどの補助データと画像やドキュメントなどのラージオブジェクト向けに低コストのオブジェクトストレージを提供します。保持または耐久性のニーズに合った [ストレージタイプ](https://aws.amazon.com/s3/) を選べば、コストがさらに最適化されます。 

 **提案 18.4.4 – 共有ファイルシステムのコストメリットを評価する** 

Amazon Elastic File System (Amazon EFS) は、サーバーレスで一度設定したらそのまま使える、伸縮自在なファイルシステムであり、ストレージのプロビジョニングや管理を行うことなくファイルデータを共有できます。パフォーマンスや容量の要件に合ったストレージクラスを選ぶことで、コストをさらに最適化できます。

Amazon FSx は、Windows Server 上に構築された高可用性、高耐久性のフルマネージドファイルストレージソリューションです。データの重複排除により冗長データを削除することで、コストをさらに最適化できます。

 Amazon EFS または Amazon FSx の一般的な SAP ユースケースには、 `sapmnt`、トランスポート、インターフェイスファイル、バックアップの保存、ソフトウェアなどがあります。Amazon EFS または Amazon FSx を使用すると、独自の高可用性 NFS ソリューションをデプロイする場合に比べてコスト面でメリットがあります。
+  AWS ドキュメント: [Amazon EFS](https://aws.amazon.com/efs/) 
+  AWS ドキュメント: [Amazon FSx](https://aws.amazon.com/fsx/) 